【ハンナと先生 南の国へ行く】9. ホテルの診察室
王子が元気になったと聞いて、王様はとても喜びました。早速先生を自分の住まいに招かれ、何度も何度もお礼の言葉を述べられました。そしてしばらくこの国に留とどまって休暇を楽しんでほしいとおっしゃいました。先生は喜んでその申し出 […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】8. 恋わずらい
翌朝、私たちは王子の住まいに招かれました。私も助手ということにしてもらい、王子を刺激しないようピッコロは私の服のポケットに入れていきました。私たちは前日と同じように王宮の森に入りました。今日は空を飛ばない小型の鳥が私たち […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】7. 大魔法使い
ペリカーノ卿に勧められるがまま、私たちは椅子に座りました。周囲をぐるりと森に囲まれている中で、先生と二人で大きなテーブルの前に座っているのは変な感じがしました。私たちはその場でしばらくじっと待ってましたが、どこか違和感を […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】6. 王宮の森
「パロ王国に観光に来られる方はみんなこのホテルに泊まるんです。私も先生方をホテルまでお送りするようパロの王様から依頼されました」運転手が私たちの荷物を降ろすのを手伝いながら教えてくれました。私たちがいる場所は森の中と言っ […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】5. トランジット
とても長いフライトでした。私が飛行機に乗るのはこれが初めてではありませんが、こんなにも長い時間飛行機に乗り続けたことはありません。途中でぐっすり眠ってしまったので、今が何時か分かりません。気づいたときには窓の外から見える […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】4. エアポート
ペリカーノ卿が先生の病院にやって来た日の夜、私は気合いを高めて家に帰りました。何としてでもお父さんとお母さんを説得しなければなりません。説得には苦労するものと思っていました。ところが私が今日あったことを話し、ジョン先生と […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】3. パロ王国からの使者
その日は雨が降っていました。病院に着いたときは小降りでしたが、雨脚あまあしはどんどん強くなり、私はお父さんに車で迎えにきてもらおうかと考え始めました。普段は庭で遊んでいる動物たちも、この日は病院の中でじっとしています。ネ […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】2. インコのピッコロ
ある日のこと。学校からの帰り道、ふと空を見上げると、電線にたくさんの鳥がとまっているのに気がつきました。「ムクドリかな?」この辺りでは夕方になると、巣に帰る前のムクドリが集まって、ギャーギャーと凄い声で鳴きます。けどまだ […]
【ハンナと先生 南の国へ行く】1. イントロダクション
For my daughter Hanae ("Hanna") 私の名前はハンナ。今年で10歳になります。決して大都会ではないけれど田舎でもない、中くらいの大きさの街に住んでいます。この街には人はそれなりにたくさん住んで […]